TOP
ノリ業界の現況TOP
はじめに
I ノリ業界の変遷
II ノリ生産動向
III ノリ消費動向
IV ノリ需給動向
V 資   料







 1.平成19年度の相場動向
 単価の動きを週ごとにみると、下図の通りである。秋芽網は、漁期入り前から高水温等の理由により共販スタートの遅れが予見された影響で、品薄の不安含み。前年度漁期在庫の解消に向かう業務筋に対し、年内需要を当て込んだ贈答筋で新ノリの仕入れが加熱するかに思えた。にもかかわらず、問屋筋は全般的に冷静な構えで終始した。ただし、佐賀海苔が地元ブランドの差別化を本格的に開始、百貨店の高級ギフト市場にアピールし高値をつけたことは記憶に新しい。冷凍網に切り替わっては、九州有明海産に相場を引き上げられつつも、業務筋の買いには活気がいまひとつ。主力の瀬戸内産は相場形成に足る生産を上げられなかった。結局、活況を呈したのは札値5円台前後の加工用原料であり、西高東低のまま推移し、漁期を終えた。


 2.全般的な消費動向
 贈答用消費は、「佐賀海苔有明海一番(R)」の話題に牽引されるなど、高級ギフトは健闘した模様。いっぽう、早期受注割引や送料無料指定商品などの購入者メリットが定着したが、これらを付加できない定番商品は苦戦の様相。業務用は、大手コンビニエンスストアのおにぎり商品での有明海産使用を続行する等、継続的な需要はまずまずだが、値下げキャンペーンに頼らざるを得ない状況とも見える。大手量販店の新規店舗展開は、地方中堅都市での大型ショッピングセンターに集中しており、不採算店の統廃合は今もなお続く。消費の裾野を広げる商品やチャネルは見当たらない。家庭用の加工品は、味付け海苔の袋物は堅調。キザミ海苔は好天続きの傾向により、そば、うどんの人気に乗って好調の様子。 




図−4 過去3カ年の平均単価の推移(週別「海苔速報」から)
注:11月は共販開始から26日までの累計平均値、3月は23日までの結果




Copyright (C) 2008 全国海苔貝類漁業協同組合連合会・財団法人海苔増殖振興会 All rights reserved.